ハンター五行風水 プロローグ
やるやるって言ってたか言ってなかったか、兎に角こっちもやります。
東方SSと微妙に影響し合う予定です。
目が覚めると、どこかの街の路地裏にいた。
おかしいな、俺ちゃんと自分の部屋で寝てたのに。等とテンプレな事を思うこと暫し、俺は街の看板を目にする。そこには
「ハンター文字?」
があった。あれだ、日本語とローマ字とその他で組み合わされた基本50音のあれだ。一度自力で50音表作ってみようとしたが挫折した過去がある。
兎に角、今日が何時なのか判らなければ話にならない。情報を集めよう。俺はあてどもなく街を歩く事にした。
街を歩けばそれなりに、どころか電気屋さんにでも行けばテレビが有るわけで、テレビの流すニュースを聞と、今日は1995年1月3日らしい。ハンター試験の事をニュースで取り上げている。。原作5年前?素晴らしい。しかも1月。原作ってかゴン達主人公組が参加するハンター試験まで5年と言う時間が確保されたわけだ。良きかな良きかな。で、ここの地名は?ムヤック市?知らんな。そんな適当に考えたような名前。ってか俺の知ってる地名って?ザバン市、ヨークシン・シティ、パドキア共和国、東ゴルドー、NGL、流星街。あと、クジラ島。えーっと他には?出て来ない。て事はそこいらの街だな。名もない街、はじまりの街。
現状が知れたら、これからどうするかって事を考えるか。ハンターハンターの世界に来ている。これは決定。って事は、つまり念がある。手に入れようと思ったら、かなりの条件があるだろうが、出来る。何故、手に入れる?元の世界に置いて来た物が沢山ある。これから手に入れようと思うものがある。諦める?・・・・・・・出来るか!
そこでふと、思う。手に入れられるのか?と。しかも戻るにはどんな力が?どんな努力が?
正直な気持ちになって、欲する力の理想像を思い浮かべる。それは俺が今まで読んできたラノベの中にある。さあ、思い浮かべてみろ、俺の欲望を解き放て!
ミリイ・オレアノ・ヤクモ、佐山御言、レイガン・マルドリック。ずらずらずらり。
死にたくなった。なんで気象精霊記霊力馬鹿の力任せ主人公や、世界の中心で嫁を惚気る尻精霊馬鹿なんだよ。俺もうそろそろ26よ?あと2年したらオヤジカーチャンに俺産ませてた年よ?確か。
色々思う所があるが、捨て置く。そして現状を見る。いや、見なくてもわかる。顎に手を当てれば。そこにはタプタプとした贅肉が。腹に手を当てる。うむ、メタボバラ。
考えるなよ?デブ夫が彼女のコスプレなんて。死にたくなる。
そして、これは最も重要なことだ。
金がない。ついでに戸籍が無い。財布はあるが、全部平成20年代のものばかり。
とてもとても頭の痛いことである。現状打破のためにはと、解決策を考える。資格はパソコンのエクセル&ワード、普通免許一種。終り。うむ、この世界ではあまり役に立たないな!いや、オフィスにでも行けばパソコンぐらいあるんだろうが、95年、あ
まり普及していない時代だろう。インターネットも充実しれるのか?それでもなお、と思い街を見渡せば、アルバイトの文字が。何?建築作業現場で?日雇い??
ガッツポーズをして、現場に突撃した。
「応、ニーちゃん。やった事あるのかこの仕事。何?無い。しょうがねぇな。まあええ、そこの鉄パイプ運んでくれや。あ?重くて持てない?少しずつでいいから、兎に角運んでくれ。ああ、そうそう、それが終わったら今度はあっちのセメント運んでくれや。まだまだ仕事はあるんだ、たっぷりやってくれよ」
そんなこんなで、雇っていただけました。有り難い事です。しかしきつい。重い物は膝を折って抱えて、出来るだけ腰を入れて肩に担いでと言う持ち方は前の世界で働いていた所で日常的にやっていたとはいえ、ヤバイ。きつい。しかし止めない。とりあえず6ヶ月。ガッツり働くぞ。そんだけやれば、体も出来るだろ。あとは市立図書館にでも行って文字の勉強だ。あとテンプレが過ぎると嫌なので体を鍛えたり念を習得したり出来る場所を天空闘技場や心源流念道場意外の場所を探すか。
そんなこんなで一気に6ヶ月経ちました。いきなりそんな事言われても困るので、途中経過を。
俺が初日から行われてきたハードな仕事は、ある意味選別だったらしい。とっとと辞めて行くか、それとも長続きするのか。最近の若い者は長続きせん、ホテル代稼いだらはいさようならだ、とは親方の言なのだが、俺は1ヶ月どころか3ヶ月以上続けたので先輩方から覚え目出度い。
そして、どうみても居いとこのボンボンが、今まで力仕事したことの無い様な青二才が、しかもハンター文字をろくに書けないような奴が、なんで3Kな仕事を?と言うことを聞かれたときに、
「いやあお恥ずかしい事に、自分の親が破産しまして。しかも父親が、後暗いところにまで借金してしまいまして、自分の戸籍や貯金や財産、銀行の口座までとられまして。それまでジャポンで暮らしていたんですが、あそこって自分の所の文字読み書き出来さえすればいい所じゃないですか、内蔵売り飛ばされそうになった所を逃げてきたんです。ヘソクリ叩いてこの街に逃げてきたんです。で、戸籍もいいように改竄されてるでしょうし、お金もないしで個々に身を寄せてるんです」
手なことを嘘八百並べ立てて話す。そういう事はよく在るらしく、聞いていた親方たちは泣きながら、身元保証人になってやる!と言って戸籍を作って、初の給料とともに渡してくれた。本当に有り難い。
で、このままここで働くのか?と聞かれたら、
「家からあまり離れたことはなかったので、この際です。世界を見て回る旅に出ます。」
といったら、応援してくれた。
仕事場はこんなところだ。さて世界情勢だが、クルタ族が壊滅したらしい。幻影旅団によって。今日も彼らは元気です。
そして、鍛える場所を探してみたんだが、無いわ。うん。道場は絶対燃える念からしか教えない。いや、それは正しいんだけどさ。
サボリぐせが頭を出してきたのか、不穏な事を考えてくる。
やっぱ天空闘技場か?いやしかし、あそこはゾルディック家の試しの門で1の門とか開けられる様になってからの方がいいか。よし、試しの門に行くか。
はい、こちらパドキア共和国はゾルディック家の試しの門に来ております。バスガイドさんがうんちくを並べ立てて、どう見ても堅気じゃないのが門番さんにつっかかって、骨になって出てきました。しかし、そんな事はどうでもいい。俺は今、一つの事に目を奪われている。それは骨になった元いかつい男を掃除している男が2人。そいつらはどう見てもジャポン人、もとい、日本人だった。てか、元の世界の人間の匂いがした。
「コンニチハ、サヨウナラ」
そう言って俺は踵を返す。俺は何も見ていない、何も聞いていない。ここには観光で来たんだ、修行は心源流道場でやろう。
そんな事を考えてバスに乗り込もうとしているのに男2人は俺の服をつかんで話さない。
「ゼブロさーん、アルバイト一人追加でーす。」「新入り入りましたよー。」
「うるさい離せ、俺を心源流の道場に行かせろ!一匹見たら30匹は覚悟しなきゃなんないんだぞ!2かける30は60!そんなにもアルバイトがいてたまるか!ゴトーさんが絶対怪しむわ!」
「あ、バスガイドさーんこいつここで降りるんで先行ってくださーい!」「大丈夫大丈夫、今あんまり人居なくてさ、俺ら含めて3人しか今居ないんだよ。君が来て4人だね。しかもゴトーさん、誰が来ても排除する人だからあんまり怪しんでないって。」
ウソだー!と言って暴れても、こいつらのつかんだ腕はびくともしない。鍛えているようだ。今の俺以上に。
為す術も無く、俺は事務所の中に連れ込まれた。
「それじゃあなたも修行に?」
「ええそうです、最低1の門、3ヶ月で行けるなら3の門まで開けに来たつもりでしたが、この二人を見たら考えが・・・」
ゼブロさんにお茶を入れてもらって4人ですする。ここ試しの門は、すでに何十人ものトリッパー達が訪れたらしい。
ゴトーさんに掃除婦のアルバイトを申し込んでみたらあっさり受け入れられた。疑っていないのだろうか?と思ったが、
「私は只守るだけです。」
とのことだ。
しかし本気で不安だ。何か変なことをしたら只じゃおかねぇ、なドスの効いた声で受け答えされたから、マジ怖い。
さて、あの鉄板入りの服を着て訓練と行く。ドカタやってて良かった、と思った瞬間だったが、その事をいうと、じゃあすぐにでも重りを増やしますね、と言われた。門で会った2人と会わなかった一人が苦笑しながら見ていた。
「俺は瑞洋大、25歳のサラリーマンです。倉庫の荷出しやってました。趣味オタク、好きなラノベは終わりのクロニクルや気象精霊記などです。帰るための方法を探してます」
「俺は浅井真一、19歳の大学生です。東方好きです。」
「鈴原健一です、28歳ニートしてました。」
「前田恵美です、16歳、高校生です。キルアやゴン君やヒソカさまに会いたいです。瑞洋さんは、帰るんですか?」
「帰ります、元の世界にやり残したゲームや積んでるプラモがあるんで。それより楽しいことが無い限りここから帰ります。」
腕立て伏せや柔軟をしながらざっと自己紹介する。しかし見事にオタクな連中が集まった。これから一緒にやっていくかもしれない連中だ、仲良くやるに限る。
「しかし参ったな、俺以外のトリッパーがウン十人とか。俺のトリッパー計画が瓦解ってか練り直さないと。」
「みんな張り切って行きましたよ、天空闘技場。やっぱりテンプレだからかな。」
「しかも大体が2の門とか3の門とか。レオリオ意識してるのな。」
「アイツをからかう為だろ、常識的に考えて。」
「とりあえず、燃える方の念をしながら体鍛えますか。後は、オーラを練り上げたり、纏う方の念をどうするか考えながら。ゆっくり覚えるのは正しいし。」
「向こうで教えてもらったらどうですか?」
「それも考えのひとつ、しかしなぁ。」
「何か不安が?」
「幻影旅団。突っかかる気満々な連中が多いのかな。だとすると生半可な修行じゃダメだからなぁ、子供のときから念を鍛えてきたヤツらと只のオタク連中。はっきりいうと無理でしょ?しかも、俺言っとくけど中二病まだあるよ?で、現実も考えてると、ほとんど絶望しかないんですよ。キメラアント編も考えるとねぇ。」
あー、そうだよねー。そんな事をいいながら試しの門での生活一日目が終わっていった。
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