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ハンター五行風水 第一話

書いてしまって恥ずかしさに頭抱えた、しかし反省はしない。

なぜならば、SSを書く時に開き直る事にしたから。

さて、此処へ来て今日で一週間経ちました。今日も今日とて修行です。

しかし此処の世界のヤツらホンットチート。巫山戯てる。

目の前でキルア君が扉を開けてやがる。原作時間でたしか12~3歳で、そしたら今は確か7~8歳?マジ?そんな年で2の門開けてんの?

勘弁してよ。

なんて思いながら頭を下げてお迎えの挨拶を。

「お帰りなさい、キルア様。」

「だから様付けなくってもいいって言ってるだろ。そーれーよーりーさー、遊んでくれよ、一人で遊んでもつまんないんだよ。」

「申し訳ありませんキルア様。御館様の言い付けです。」

「そんなの俺が何とかしてやるって言ってるだろ、なー、遊ぼうよー。」

「スミマセンキルア様、正直、私達ではお館様達に太刀打ち出来ませんし、何よりそういう事は自分で勝ち取ってこそかと。」

ちぇー、とむくれながらキルアは帰っていった。

スマンのうキルア、ゴンと出会うまでは辛抱じゃ。

しかし7歳の子供に5年待てとはキツイってモンじゃない。

ああ、思い出すよ俺の子供時代。

あの時俺は6歳で、当時放送していたガンダムの主人公は12歳で最年少。

憧れを持っていたものだ。

雑念を振り払い、修行続行。

あの3人達にはしばらく修行に付き合ってもらっている。

彼らは時折この門にきて纏だけでどの門まで開けられるのか試しに来るらしい。

「と言うか君ら、レベル高いよな。どのくらい前から念の修行してきたんだ?」(俺)

「この世界へ来て1ヶ月くらいしてから此処に着ましたよ?」(浅)

「瑞洋さんは何をしていたんですか?」(前)

前田さんが不思議そうに聞く。空を見上げて思い出しながら、

「俺はドカタでバイトを6ヶ月やってた。最低そのくらいの期間やんないとやった気にならんのよ。しかし参ったな、こりゃ本格的に今後どうするか考えないと。念の修行とか。」(俺)

「どうしようと考えていたんですか?6ヶ月でここに来て修行とか、悠長すぎません?」(前)

「うん、天空闘技場、あそこに押し出しで100階ぐらいまで行くのはデフォルトとして、200階クリアまで適当に戦って勝ったり負けたりして戦いの基礎を身につけるとして、200階クラスの念能力者どうしの戦いを見てだな?そこで選手たちのオーラを感じ取る積もりでいた。そうして、自分の中のオーラを自覚したら纏、絶、練ときてゆっくり無理せず念を覚えていこうかと思ってた。」(俺)

浅田氏がふと気づいたのか、

「あれ?ズシの師匠のウィングさんとかに会わないんですか?」(浅)

「いきなり念を教えてくれって言ったって、鼻であしらわれるか、燃える方の念を言われて終りだと思う。それがきっと一番の近道だろうけどさ。他の人ってどうなの?」(俺)

「えーっとほら、クラピカが見つけたハンターの仕事斡旋所、あそこに行ってダメ元で念の修行をお願いしたって言ってた。」(鈴)

「それじゃ、瑞洋さんは念の修行するんですか?」(前)

「したい、覚えたい。しかし君らのトップの人達が、旅団や蟻に対してどうやっていくのか、そして付き合うのは義務なのかとかが心配。自分、ローリスクハイリターンが信条だからさ。」(俺)

「ローリスクハイリターンw」(鈴)

「具体的にどうするんですか?」(前)

「まずキメラアント、あれは煮殺そう。」(俺)

「煮殺す?」(前)

三人とも顔を見合わせる。

そうだろう、普通早く見つけ出すとか強力な念能力を身につける考えが出てくるはずだ。だというのにそんな考えに当てはまらない答えが帰ってきたのだ。

「電子レンジ、多方向から一点に向けてなり、一点を囲むように電磁波を発生させる。たとえメルエム君がネテロ会長の百式観音で傷ひとつ付けられなかろうと、地球で生まれた生物なら8割水分。そしてタンパク質の塊だ。だったら頭の中の水に干渉して脳細胞を破壊する。東ゴルドーとDD精製拠点は台風による風水害。日本じゃもうあまり怖いって感覚はないだろうけど、台風の被害は半端ない。雨で地盤が緩んで土砂崩れとか風で屋根が吹っ飛んで大惨事とか、家が崩れたとか。それで行政府から何から全部潰す。」(俺)

「過激な事を言うね、君は。」(浅)

「で、幻影旅団は、基本自分は関わりません。盗賊業は彼らの生活の物、今日のご飯は何にしよう、と同じ考えで今日の仕事は

何にしようって考えてるんだ、だったらそんなものこの世界の人達に任せてしまえばいい、積極的に行動する来はありませんの

で悪いけど、何も考えてません。」(俺)

「ちょっと待て、台風とか、そんなん出来るのかよ?」

鈴木君が半分笑いながら相づちを打つ。天候を操る考えなんて思いついても実行出来ない。

「出来る。平成21年って台風がやけに遅くまで日本に来ただろ?あれは太平洋の水温が下がらなかったから。つまり、海の水を温めればいい。温めるには、と言うか物は動かせば熱を持つんだ、だったら操作系の念能力者が只練を行えばいい、少しずつでもいい、広範囲に。それを数名の人間が行う。水見式で操作系の念の証明は葉っぱが動くこと。葉っぱではなく、水を動かすのができればいい。ナルトの螺旋丸を使える人でもいい、兎に角、海水を温めたら、勝手に台風が出来る。後は風の動きを見て上手く当たるように場所を決めたらいい、それが俺の考え。」(俺)

なんとも壮大で、出鱈目な事をいう、がしかし俺はこれを本気で考える。何しろ、

「見ず知らずの人間が何処で死のうと知った事じゃあない、でもお前らが、俺自身が知った知り合いがキメラアントだの幻影旅

団だのに関わって死んだってのを聞くのは辛い。知り合いの訃報は聞きたくないよ。だから俺は出来るだけ離れたところから、安全に叩く方法を考えた。」

「瑞洋さんは、原作に関わる気はないのかい?」(浅)

「自分ひとりでこの世界に来ていたらあります、しかし複数のトリッパーがこの世界に来た事を知った今は、興味は失せました。他の人に任せます。俺の今したいことは、」

俺は腕を組み少し考え、

「念能力でもなんでもいい、自由気ままに空を飛んだり、素敵念能力で遊んだりすることですね。」

さて、そんな事を言いながら修行して2日後に、突然拉致られた。

「ちょ、俺ここで修行が!しかもバイトがまだ3週間以上残ってる!」

「それよりも、ウチのリーダーに話してください、前のキメラアント対策にどうするのか!」

抗議するも、3人とも話を聞かず、あれよあれよと簀巻きにする。

「またんかい!契約は契約、文書は神!一度交わした約束破るのは我が信条的に超G-!」

だが、彼らは気にしない。俺は、今日の観光バスに乗せられて、何処かへと連れ去られた。ゼブロさんは開いた口が塞がってなかった。

「まあ飲みなさい。」

「頂きます。」

さて、俺は今ヨークシン・シティのとある雑居ビルにいる。
ここにはこの世界に来たトリッパー達が作った会社が入っている、というより買取ったのだそうだ。
その方が安上がりだったそうだ。で、目の前には50代のおっさん、もといこの会社社長の山田総一朗さんがいる。

「君の考えた対キメラアント策、聴かせてもらったよ。念能力ではなく科学で対抗する、面白い考えだ。ここに居る誰もが一対一で、念能力で戦おうとする考えが蔓延していてね、正直、わたしもどうすればいいか、見当もつかなかった。やはり、漫画やゲームのしすぎかな。戦わない、そんな簡単な事が浮かばなかった。ぜひ、我々に協力して欲しい。」

だそうだ。これは・・・?

「その前に聞きたいことがあります。あなた達はキメラアントや幻影旅団に対し、積極的に対抗する組織なんですか?」

「いや、しない。この世界に来ている人達はそれこそ様々な人達でね、中には家族連れだっている。そんな人達の集まりだから、戦うより、この世界から脱出しようと言う考えが強い。それでも、原作に関わろうと言う人達は多いがね。」

「この世界から逃げる、ですか。」

「そうだ、我々は元の世界に残してきた物が多い、そしてこの世界はあまりに危険が多い。元の世界に戻りたいと言う気持ちは大きいんだ。」

「しかし矛盾してませんか?逃げたいのに関わるって。もしかして来るものは拒まず、で兎に角受け入れたんですか?トリッパーを。」

「そうだ、トリッパーを受け入れ、世話をしていたらこんな事になってしまった。正直、恥ずかしいよ。しかし君が来たことで、何か変わりそうだ。我々に協力してくれないかね?」

ACFAのラインアーク化してるな、この会社。正直、組織力は欲しいんだが、ヤバくネ?

「君が言っていた電磁波による沸騰死、あれはすでに手を打っている。移動可能なほどに小型のアンテナと周辺施設だ、電磁波の研究所に投資してすでに研究を持ちかけている。軍用にでも天体観測に転用でも出来るから色々と使い道が多いからね。向こうも乗り気になっている。」

おお早い。しかしどうしたものか。俺の目的は1に楽しい念能力(玩具)ライフ、2に帰る事、幻影旅団と戦うとかは入ってないし、キメラアントは戦うじゃなく駆除だ。で、

「この会社に所属したら何か特典が?」

「ああ、ある。念能力の開発に助言したり、開発に必要な資料を貸し出していたり。神字の教科書も在るよ。必要な原材料も用意している。」

「それとあと、会社の方針と言うか、考えの統一が必要ですね?」

「ああ、最悪会社を分けるか、セクション毎に分けるかするかしようと思っている。」

つまり、この会社、色々やってるのは良いがイマイチゴチャゴチャしてて纏まりがないから、このさいで一新しようって事?
んで、俺その中心でやっていこうってか?まあ面白いが、何か成果でもないと出来ないよな?
なにしろ世界観無視して行動しようってんだ、ハンターハンターの世界観が好きな奴にしてみれば、嫌悪しか感じないだろう。

それを抑えるためにも、

「色々魅力的なお話を聞けました。色々突発的なことが多いんですが、この会社へ来た事は大変ためになりました。」

「おお、じゃあ。」

「しかし、そうは言っても自分の出した案は世界観に囚われずに考えて、また人道的見地から見て使用禁止になった戦略兵器の数々をもう一度再検討してみれば、実現可能なものが多数あります。まずはそちらを探してみてはいかがでしょう。嘘か誠か知りませんが、強力なレーダーはそれだけで、例えば真正面に居れば人が死ぬそうですよ?」

「何処で知ったんだね、そんな話を。」

「ウィキペディアで。そうでなくても、電子レンジはマイクロウェーブで物質の中に在る水分子を振動させて温めるんです。なら、リミッターを外せばとんでも無い事になります。そして繰り返して言いますがそれらは一々我々、もとい私が研究しなくても、電波の研究機関に投資すればいいだけです。」

「そうだ。そして君にしてもらいたいのは研究よりも、意識改革だよ。」

又とんでもないことを言う。

「自分は念を纏すら習得してません。念を習得せんことには如何とも。」

「うん。それは我が社に研修コースが在る。幾つか在るんだが、どういうコースを選ぶかね?」

「内容をお聞きしても?」

「ノーマルコース、ハードコース、エクストラコースと3種類在るよ。」

「ちなみに、社長のおすすめのコースはどちらでしょう?」

それを聞いて、社長はニヤリと顔を歪ませる。

「スペシャルデンジャラス&マックスハードコースだね。」

なんだそれは。ヤロウドモが筋肉がムキムキで股間がキワキワだとでも言うのか。

コース名を聞いて戦慄していると、社長が内線をかける。

「ああ、私だ。すぐ来てくれ。そうだ、久しぶりの研修者だよ。」

時間をかけずに、廊下を走る音とともにドアをノックする音が聞こえた。

「失礼します。」

見ると、大阪ドームで就職説明会の企業説明会の帰りに初めて見たのと同じ、何処か空気の違う男性がいた。

「新田 総一朗、参りました。」

「うん、彼があの話をした人だよ。禁止戦略兵器の解禁を提案した、瑞洋 大君だ。一ヶ月で仕上げてくれ。」

「は、了解いたしました。」

そう言って、敬礼する。

そして思い出した。空気の違う男、彼の渡してきたパンフレットの内容を。

「君が、特別コースの研修者だね。私は新田 総一朗、特別コースのコーチをしている。」

「よ、宜しくお願いします。」

「ちなみに私は元の世界では陸上自衛隊にいた。」

その一言で完全に悟る。

「はは、そんなに嬉しそうな顔をしなくても、これからミッチリ扱いてやるから覚悟しろ、新兵。」

「は、はい、よろしくおねがいします・・・。」 

新田さんの物凄い獰猛な笑みに思考停止しながら何とか返事をするが、言い終えてしまったと思った。だがもう遅い。

「何だその返事は。玉落としたか!」

「よろしくお願いします!新田教官!」

「巫山戯るな、返事をする時は前と後ろにSirを付けろ!」

「Sir Yes Sir! 了解しました、Sir!」

「もっと声を出せ!」

「Sir Yes Sir!!」

言われ、もとい命令されて、丹田に力を込めて叫ぶ。

ハートマン軍曹ネタがここで来ようとは。

「よし、ではこのリュックを背負って10㎞ランニングだ。」

そして、一度部屋を出てリュックを持ってくる。
中に何を入れているのか、素晴らしい迄の重量感を放っている。

「Sir Yes Sir!走ります!」

一応、このネタ、と言うか軍隊式訓練は週刊マガジンの「突撃め 第二少年工科学校」だの映画「フルメタル・ジャケット」だのを見ているのでそれなりに理解している。これは教官の愛だ。

だが、実際に体験するのとは大違いだ。
しかし反論は駄目だ、逆効果だ。逆らうな。
言われて、即座にリュックを担ぐ。

「今日は初日だ。服は明日以降、支給する。今日はそのまま走れ。ついて来い。」

「Sir Yes Sir!」

後ろで社長がニヤニヤと笑っているのに一礼して退室し、廊下を出ると他の社員達が、ニヤニヤ笑っている者と哀れみの視線を向けている者がいた。

ガチャガチャと音を立てながら新田さんもとい新田教官に着いて行く。

こうして、この会社での生活が始まった。

ククルーマウンテンの生活、まだ一週間しか過ごしてないのにorz。

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